お母さん豚は1回に10～20頭の子豚を産むんだよ。
きょうだいがたくさんだから、お乳の時間はいつも奪い合いになるんだ～。

出荷されるときは生まれてから175日。体重は116㎏くらいだよ。

トウモロコシや大麦といった穀類を中心に、そうこう類（米ぬかなどのこと）、植物性油粕類、ビタミン等が入った飼料を食べているよ。
このようなたくさんの栄養が詰まった飼料は配合飼料と呼ばれているんだ。
どんぐりを食べて育つイベリコ豚のように、特定のものを食べてブランド化される仲間もいるよ。

トイレは決まったところでしているよ。きょうだいや仲間と一緒にいると、全員が同じ場所にするわけではないけれど、それぞれがきちんと決めた場所があるんだ。
それから僕たちは泥遊びが大好き！はしゃぎ過ぎて真っ黒になったりする。
一見、ヒトから見たら汚いと思うかもしれないけれど、泥で体についた汚れや虫を取ったり、暑い日には体温を下げる大事な役割があるんだ。

３８℃～３９℃くらいだよ。大人の豚は暑いのが苦手で、夏の炎天下では体温を維持することが大変なんだ。

漫画などでは豚の鳴き声は「ブー」や「ブヒー」と表現されていることが多いけど、それ以外にも、周りの仲間に危険を知らせたい時は「ヴォッ」と吠えるし痛いときには「ギャッ」とか「キャー」って叫ぶ！
お母さん豚がお乳をあげるときには「フゴッフゴッ」と鳴いて子豚を呼ぶ。
こんな風に時と場合で鳴き方を分けているんだよ。

ちなみに日本以外では豚の鳴き方は
オインクオインク（英語圏）
フール―（中国）
クルックルッ（韓国）
ノフノフ（スウェーデン・フィンランド）
スグルント（イタリア）
というらしい。
そう言われてみれば、確かにそんな感じに聞こえるかも･･･？

真ん丸でぽっちゃりとした見た目の僕たちだけど、体脂肪は15%前後なんだ。
ヒトは男性だと11～21%、女性だと21～34%が標準体型。
体脂肪の数字だけで見ると、豚は実は痩せ型なんだよ～。

豚の祖先であるイノシシは時速約45㎞と言われているんだ。
僕たちはどれぐらい速いかは測ったことがないけれど、僕たちをお世話してくれる人たちが驚く位早く走ることもある。
「猪突猛進」という言葉があるように、豚もイノシシもまっすぐ、力いっぱい走るんだ。
でも急には止まれないから、ときどき壁に激突しちゃうこともあるんだよね～。
僕たちは寝ているばかりじゃなくて、とても活発なんだよ！

世界の豚の品種は300～400種ほどいて、世界的に普及されている豚の種類は30種類ほどなんだ。
ヒトは時代や目的、その土地に住む人の好み、用途に合うように豚を生産してきたんだよ。
品種によって様々な色や顔立ちの豚がいるよ。持っている能力は品種ごとに違うんだ。
例えば大ヨークシャー種は体が大きくて繁殖能力に優れていたり、黒豚で有名なバークシャー種は脂肪の甘さと赤みのきめ細かさが特徴だね。
日本ではその他にランドレース種やデュロック種という豚が多くいるよ。

お肉はピンク色のものがいいよ。空気に触れることで、だんだん色が暗くなっていくんだ。
脂肪は白色で、粘りのある硬めのものがおいしいよ。

頬から肩の首部分までが豚トロって呼ばれているよ。
マグロのトロにそっくりだから、こういう名前が付いたんだって。
豚（Pig）のトロ＝ピートロと呼ばれることもあるよ。